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投票に行こう!
~2023年4月統一地方選挙

愛知県丹羽郡大口町では愛知県議会議員選挙と大口町議会議員選挙がおこなわれます。

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※4月9日に予定されていた愛知県議会議員一般選挙(丹羽郡選挙区)は、立候補者が1人であったために無投票となりました。55選挙区のうち24選挙区35名が無投票です。

愛知県議会議員一般選挙のページ 大口町議会議員一般選挙のページ

インターネット投票

スマホを操作する女性イラスト

今回は電子投票(インターネット投票)について考察してみます。

これまで選挙の意義についてコラムを書いて「投票に行こう!」と呼びかけてきました。投票所に行かなくても投票ができる制度の紹介もしました。2003年の導入以降、期日前投票は利用者が増え続けており、2021年衆議院選挙ではおよそ18.6%になりました。ただし期日前投票以外の制度の使い勝手はそれほどよくはなく、施設入居者や障害者にとってはまだまだ不便な状況です。また、全体の投票率は下がり続けています。

参考: 期日前投票、前回より15%増える…当日の投票率がどこまでのびるかに注目(読売新聞オンライン)

そこで注目されるのがインターネットを使った投票制度です。インターネット投票が導入されれば投票所に行く必要がなくなり、これまで投票が難しかった人にとってだけでなく、手軽にできることで投票率は上がると考えられます。便利なのに、なぜ実現していないのでしょうか?

電子投票の現状

タブレット操作する女性イラスト

2023年3月時点において、日本政府総務省で「電子投票」というと、インターネット投票ではなく、タブレット等の端末を投票所に設置して有権者が入力して投票するというシステムのことを指します。

参考: 総務省 | 電磁的記録式投票制度について

現在在外選挙にかぎってのみ、インターネット投票システムの研究がおこなわれていますが、まだまだ実現は遠いようです。

参考: 総務省 | 在外選挙インターネット投票システムの技術的検証及び運用等に係る調査研究事業の報告書概要

何が問題なのか?

疑問を持つ夫婦と子どもイラスト

インターネット投票実現の課題には、次のようなものが考えられます。

  1. 技術的問題
  2. 不正投票の防止
  3. 投票行動の変容

1. 技術的問題

パソコンセキュリティイラスト

個人情報保護、システム障害防止、サイバー攻撃対処など、少し想像するだけでもいくつも技術的問題があります。ただし、これらは解決可能です。

技術、特に電子関係の進歩は早いものです。民間ではインターネット投票サービスの提供が行われていますし、政府も2021年にデジタル庁を発足させています。

昨今マイナンバーカードの普及推進がかしましいですが、マイナンバーカードの運用技術とインターネット投票の技術はかなり近いものです。インターネットの使用、個人情報の取り扱い、官公庁・地方自治体・下請け企業の端末による管理など、共通点は多いです。さらに言えば、マイナンバーカードが多方面での利用を検討されているのにくらべて、インターネット投票は投票のみであり、かつ期間が限定されていることから、難易度はより低いでしょう。つまり、マイナンバーカードの運用ができるのであれば、インターネット投票は技術的にもセキュリティ的にも可能と言えます。

何より、海外には先駆者がいて、エストニアが2005年すでに国政選挙に電子投票を導入しました。それから18年もの間、個人情報の扱いやセキュリティ向上に磨きをかけてきました。このエストニアにおける電子投票の価値は、「世界中のどこからでも24時間投票が可能」、「モバイルIDによる投票が可能」、「期間中であれば何度でも投票が可能」の3点に集約されます。

参考: エストニア電子投票の衝撃~国民目線の便利な投票システムの可能性~(第一生命経済研究所)

国内でも、スーパーシティ型国家戦略特区に指定されているつくば市で、2024年におこなわれるつくば市長選・市議選での導入を目指して準備が進められています。

参考: 2024つくば市長選・市議選へのインターネット投票導入を目指して

2. 不正投票の防止

詐欺師イメージイラスト

不正投票とは何かというと、たとえばインターネット投票では投票所での監視がないので、入居施設の運営者が入居者の個人情報を預かって勝手に投票してしまうとか、有権者を買収や拘束で言うとおりに投票させるとか、個人情報を盗んで投票してしまうとか、などが言われています。

これらも問題の想定ができれば対処は可能です。法律で明確に禁止することもできるでしょう。

またエストニアでは、救済措置として投票期間内であればもう一度投票することができ、かつ投票内容が上書きされるという仕組みが作られています。

3. 投票行動の変容

国会議員の討論イラスト

最後に投票行動の変容についての課題です。

前例から、インターネット投票の導入によって投票率は大きく向上するとみられています。すると投票者層が変化するので、現職の議員や首長にとっては不都合な事態が起こる可能性があります。端的にいうと落選の可能性です。現職首長や議員にとっては、従来と同じ層が投票する方が選挙情勢を読みやすく有利だと考えて、あえてインターネット投票を導入したくないと考える人が一定数いてもおかしくはありません。実際、国際的にエストニア以外ではインターネット投票はなかなか国政選挙に導入されていないのです。

参考: 国政選挙がネット投票に変わらない、ちょっとだけ怖い裏事情(DIAMOND online)

インターネット投票を導入するには公職選挙法の改正が必要です。国会議員がインターネット投票に積極的でないと、法律が変わりません。

とはいえ、もし推測が本当だとしても、クリアできない課題ではありません。立候補者は有権者の意見に敏感です。大多数の有権者がインターネット投票実現を求めるのであれば、たとえ自分は反対でも、立候補者は新制度導入に向けて動く可能性があります。幸い一部の国会議員によって推進法案が提出されたこともあります。

参考: ネット投票導入へ、推進法案の意義は? 筆頭提出者・中谷一馬衆院議員に聞く(東京新聞 TOKYO Web)

結論!

まとめイメージイラスト

以上インターネット投票について不十分ながらも考察してきましたが、やはりインターネット投票はメリットが大きく、導入にあたっての課題も解決可能であることがわかっています。早く導入されるといいですね!

余談になりますが、現在の日本国内でのインターネット投票推進の動きはマイナンバーカードの使用を前提として進められています。しかし決してインターネット投票にマイナンバーカードは必須のものではありません。また、私個人はリスクマネジメントの観点から、マイナンバーカードそのものの多分野での使用に懐疑的です。この話はまた別の機会に。


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